2010年5月9日日曜日

5月11日から鉄人と三国志の街・長田街歩きラジオ番組が始まります


神戸のJR新長田駅近くの公園に実物大の鉄人28号が立っている。街歩きのラジオ番組で、8日土曜日の午後、そこを訪ねた。

この番組は、FMわぃわぃで5月11日(火)から10回のシリーズで、鉄人と三国志の街・長田をテーマに学生レポーターたちがくまなく歩き回って、その魅力や街作りへの提言を放送する予定。
8日の訪問は、その第1回の収録のためだった。

原作者の横山光輝が住んだ長田の街を記念して、地元の有志たちが数年来こつこつと寄付金を集めて実現した、実物大の鉄人28号。18メートルある そうだ。鉄人プロジェクトのひとり、近畿タクシーの森崎社長が熱っぽく語っていた夢がついに実った。友人として、心からおめでとう。

実現までには、多くの苦労があった。長田は、川崎重工など、名だたる鉄鋼企業の街なのに、これらの大企業は、鉄人プロジェクトには冷ややかで、 協力してくれなかったらしい。かわって大阪の中小企業が引き受けてくれたとのこと。日本の大企業のチャレンジ精神のなさを象徴するようなエピソード。

ところが、実現してみると、たいへんな人気。平日でも人だかりが絶えない。
里帰りして鉄人を見に来た子連れの若いお母さん。車いすの夫を連れて、毎日、通っているという初老の夫婦。中年おじさんたちは、熱っぽく鉄人の魅力を語る。テレビアニメの主題歌まで歌いだしそうだった。

「アトムと鉄人のどこが違うかって? アトムはどこまでいっても正義の味方だけど、鉄人はリモコンを悪人に奪われれば悪の手先になってしまう。科学技術の本質を的確に示しているのが、鉄人なのだ。」
とは、わが友人の評論家の言。なるほどね。

鉄人でもりあがる長田の街。震災以来、久しぶりに活気があふれていた。それが嬉しかった。

2010年3月19日金曜日

卒業おめでとうございます


卒業おめでとうございます。
 この3月18日、山中速人ゼミは、19名の卒業生を送り出しました。
 進学、就職と進路はそれぞれ違っても、明日から、新しい人生のステージに入るみなさんにエールを送ります。
 学校を離れ、社会に本格的に参入していく。これからいろいろなことがあるでしょうが、自分に自信をもって、進んでください。
 わたしの教育方針は、「教えないのが教育だ」というものでした。これからも、その言葉を覚えていてください。あなたにすり寄ってきて「あなたのためだから」というような人間を警戒しなさい。あなたが知りたいというまで教えてくれない人。尋ねたことだけ、ほんのすこし教えてくれる人。こういう人を大事にしなさい。
 みなさんがゼミの課題であるラジオ番組制作で学んだことの核心は、人のことばに耳を傾けること。それだけです。それも、しゃべりたい人の言葉にではなく、沈黙しがちな人の言葉に耳を傾けることです。その経験と学びを大切にしてください。
 私がみなさんに伝えたいことは、それだけです。
 最後に、あらためて卒業おめでとう。
 

2010年3月3日水曜日

春から復帰します

長いようであっと言うもの自由研究期間も、3月で終わります。
4月から、また授業に復帰します。

2009年12月5日土曜日

故・吉田民人先生のご冥福を心からお祈りします。(個人的追悼文)

2009年12月5日
吉田民人先生が、ご逝去されました。心から哀悼の誠を捧げます。

 12月に入って、吉田民人先生がご逝去されたという知らせをご家族からいただいた。今年の10月27日のことだったと、その知らせにはあった。社会学を志したことのある者なら、その功績を知らない者はいないだろう。しかし、それだけではなく、多くの研究者と交わり、導かれた、優れた指導者であられた。社会学の一番隅っこで、小さく店開きをしている私のような者にさえ、分け隔てなくお声を掛けてくださった。ここに先生の思い出話を書き留めることで、先生への追悼としたい。

 それは、8年ほど昔の話にさかのぼる。当時、私は中央大学に勤めていた。大学紛争の後遺症で、学生の反乱を恐れて、やたらと閑散とした多摩丘陵の真ん中、狸が出そうな離れ里にキャンパスがあった。今から思えば、バンカラ気質のいい大学だった。しかし、その中央という名前からは想像もつかないような辺鄙な超郊外型のキャンパスのせいで、教職員、そして、もちろん学生たちは、たいそう苦労を強いられていた。とにかく、朝9時から始まる第1時限の授業に出ようと思うと、家をとてつもない時間に出なければならないからである。
 若い学生は、いいとしよう。それが人生である。私も、自慢じゃないが、ハワイ大学に留学していた時は、早朝、7時からの授業に通ったものである。
しかし、齢50歳に近づきつつあった当時の私にとって、辺鄙な多摩丘陵で朝9時から始まる授業に間に合うように出校するのは、大変な苦労であった。そのような教員たちの苦労を察していたのだろうか、それとも組合の団交の成果なのだろうか、中央大学には、教員用の宿泊施設が、多摩キャンパス開校と同時に、併設されていたのであった。ちょうどビジネスホテルのワンフロアを移築したような施設で、これが、年月を経て、ひどく老朽化していたのであったが、しかし、優れていることには、朝1時限の授業を担当する教員は、宿泊料金が免除されていたことだった。ただし、お金を払っても、一泊500円だったから、文句の付けようのない低料金の施設だった。
 私は、当時、事情があって長距離通勤をしていたから、この宿泊施設のヘビーユーザーであった。毎週、火曜日に四谷の大学院で授業を担当し、その夜は、この宿泊施設に泊まり、水曜日と木曜日の二日を多摩で過ごすと、木曜日の夜には、遠路自宅に帰る。そのような生活を支えてくれたのが、この宿泊施設であった。

 前置きが長くなり過ぎた。
 この宿泊施設の常連の一人が、吉田民人先生だった。先生も、茨城からの遠距離通勤者だった。
 この宿泊施設の宿泊者は、朝、スエヒロ亭が経営する教職員向けのレストランで朝食を食べるのが常であった。けっして美味い朝食ではなかったけれど、他に食べる場所もなく、このレストランに集まることになる。
 当初は、同じ学科の教員であっても、格が違うから、ただそのお姿を遠巻きに見ているだけであったが、そんなに広くもない同じレストランのテーブルで朝食を採っていると自然と挨拶や会話を交わすようになり、気がついてみると、水曜の朝は、吉田先生と一緒に朝食をいただかない週はないということになっていた。
 思い起こせば、かつて、私がまだ大学院生だった頃、関西社会学会の懇親会の席で、吉田先生がスピーチに立たれたことがあった。それは、もう大向こうを唸らす声量、内容とも他者の追随を許さないようなスピーチであった。私たち駆け出しの院生は、そんなスピーチをされる先生の姿をはるか下の方から見上げていた。
 そんな伝説の吉田民人先生が、目の前におられて、それも、同じ朝食を食べておられる。そう考えるだけで、私は、感慨を抑えきれなかった。

 先生のお話は、多岐に及んだ。専門職としての哲学者の将来の姿についての考察、社会科学としての情報学の構想などなど。社会学にとどまらず研究という行為それ自体に関する先生の思いや思索が話題の中心だったが、時には脱線して、旧制高校時代に、初めて悪所といわれるところを覗きに行ったときの心臓が口から飛び出すような体験の思い出などもお話になった。
 お話が上手で、人を飽きさせない、すばらしい先生だった。先生が退職される最後の学期も終わりに近づき、施設での宿泊も残り少なくなった頃、いつものように朝食のテーブルを囲んで、先生のお話を聴いていた。先生が、私に向かって、こんなことを言われた。

「君はフィールドワークをやるんだったね。僕は理論が中心だったから、ついぞ本格的なフィールドワークをやらなかった。だから、フィールドワークをやる君がときどきまぶしく見えるときがあるよ。」

 先生からそう言われて、うれしさと恥ずかしさが交錯する気分だった。吉田先生からまぶしいと思われるようなフィールドワークを自分はしてきたのだろうかと恥ずかしかったのである。その言葉が吉田先生からいただいた心に残る言葉の最後となった。先生が退職され、私が関西に異動し、以来、先生と言葉を交わす機会はなかった。

 気がつけば、私も、研究人生の後半にさしかかっている。吉田先生からいただいた言葉に恥じないよう、いつも心を戒めながら、自分のフィールドワークに精進していきたいと、あらためて思うのである。

先生のご冥福をあらためてお祈りいたします。
合掌

2009年11月27日金曜日

10年度ゼミ選考の内定状況です

山中速人ゼミ(メディア工房)の内定状況です。
現在、内定を差し上げた学生さんの総数は、12名です。
一人辞退者がでました。
以上、ご報告いたします。
事務室から提示された、10年度のゼミの受け入れ可能幅は、12〜15名です。
この書き込みの更新は、12月3日に行いました。

2009年11月20日金曜日

山中ゼミ・コミュニティメディア工房が大学広報で紹介

山中速人研究室がコミュニティ放送局FMわぃわぃ(神戸市長田区)と連携して、開設したコミュニティメディア工房が大学広報で取り上げられました。
PDF全文

2009年11月18日水曜日

山中ゼミ3回生のみなさま 進級課題です。

山中ゼミ3回生のみなさま
進級課題レポートの課題を差し上げます。
4回生では、自由にテーマを決めて、ラジオ番組の制作を進めます。
自分が制作したい番組のテーマ、ねらい、具体的な構成、取材対象者、制作スケジュールをまとめた企画書を6000字程度で書いてください。
提出先は、事務室です。期日や様式は以下の通りです。

 提出期限: 2010年1月8日(金)午後4時50分厳守
 提出場所: 神戸三田キャンパスⅠ号館事務室
 テーマ : 各演習担当者の指示による。
 様 式 : 各演習担当者の指示による。
       提出用表紙を各演習担当者に配布しているので、必ず論文と
       ともに綴じて提出すること。
山中速人